MoMはMinutes of Meetingの略で、会議で決まったことを短く記録したものです。参加者、議論した内容、合意事項、そして誰がいつまでに何をするのかをまとめます。
よい議事録を書くために、会話を一言一句書き起こす必要はありません。記録すべきなのは、参加者、アジェンダ、議論の要点、決定事項、担当者と期限付きのアクションアイテムの5つです。以下に、すぐ使える議事録のフォーマット、記入例、メールで送るためのテンプレート、そして最後に、会議を録音して同じ文書を自動作成する方法を紹介します。
会議におけるMoMとは?
MoMはMinutes of Meetingの略です。日本語でいう「議事録」や「会議議事録」と同じもので、会議後に共有し、合意した内容について全員が同じ認識を持つための記録です。
ここでいう「Minutes」は時間の「分」を意味しません。ラテン語のminuta scriptura(小さな記述、簡単なメモ)に由来しています。つまり、MoMは意図的に短くまとめるものです。会話そのものではなく、会議の結論を記録します。
似た意味で使われる言葉と、本来の違いは次のとおりです。
- MoM/議事録(minutes of meeting) — 参加者、決定事項、アクションアイテムを含む正式な記録。後から認識が食い違ったときの確認資料になります。
- 会議メモ(meeting notes) — 非公式で個人的なメモ。決まった構成はなく、合意内容を確定する資料にはなりません。
- 会議サマリー(meeting summary) — 話された内容を要約したもの。通常、参加者一覧や担当者が含まれないため、議事録の代わりにはなりません。
- アジェンダ(agenda) — 会議の前に作成するもの。議事録は会議の後に作成します。
議事録のフォーマット(そのまま使えます)
議事録
会議名: [目的 — 例:取引先レビュー]
日時: [2026年8月12日 16:00〜17:00]
場所: [現場事務所/会議室]
出席者: [氏名、必要に応じて役職]
欠席者: [該当する場合は氏名]
作成者: [あなたの氏名]
1. アジェンダ
- [項目1]
- [項目2]
2. 議論の要約
- [各アジェンダ項目につき2〜5行:議論した内容、
主な懸念点、検討した選択肢]
3. 決定事項
- [決定事項を一つずつ、明確な一文で記載]
4. アクションアイテム
- [タスク] — 担当:[氏名] — 期限:[日付]
- [タスク] — 担当:[氏名] — 期限:[日付]
5. 次回会議
- [日時、場所 — 決まっている場合]
会議から24時間以内に、PDFまたはメール本文で送付しましょう。そうすれば、参加者全員がまだ会話の内容を覚えているうちに確認してもらえます。
コードブロックではなく文書から始めたい場合は、Wordファイルをダウンロードできる、コピー&ペースト用の議事録テンプレートも用意しています。
議事録の記入例
フォーマットは、実際に記入した状態で見ると使い方が分かりやすくなります。ここでは、現場事務所で行われた取引先レビューを例に、同じ構成で作成します。
議事録
会議名: 取引先レビュー — 第3四半期の調達
日時: 2026年8月12日 16:00〜16:40
場所: 現場事務所 2号室
出席者: 佐藤由美(調達)、鈴木健(プロジェクト)、
高橋直樹(取引先 — 高橋サプライ)
欠席者: 田中愛(経理)
作成者: 佐藤由美
1. アジェンダ
- 8月納品の遅延
- 9月分の発注書
- 価格改定
2. 議論の要約
- 8月納品:高橋氏は、遅延の原因は在庫ではなく輸送だと説明。
資材はデポで準備済みで、金曜日までに納品し、同日中に
運送会社へ確認すると約束した。
- 9月分の発注書:鈴木は、8月分の納品を現物で確認するまで
発注書を発行しない方針。佐藤も同意した。
- 価格:高橋氏は9月から4%の値上げを提案。鈴木は、検討には
原価内訳を含む書面での提出が必要だと伝えた。合意には至らず。
3. 決定事項
- 8月分の納品を受領したことを確認した後、月曜日に9月分の
発注書を承認する。
- 提案された4%の値上げは現時点では受け入れず、書面の原価内訳が
提出されてから再検討する。
4. アクションアイテム
- 運送会社に金曜日の納品を確認
— 担当:高橋直樹 — 期限:8月12日
- 月曜日の承認に向けて9月分の発注書を準備
— 担当:鈴木健 — 期限:8月15日
- 原価内訳を含む価格改定案を書面で共有
— 担当:高橋直樹 — 期限:8月18日
5. 次回会議
- 2026年8月19日 16:00、現場事務所
この例が、内容の弱い議事録と違う点に注目してください。すべてのアクションアイテムに担当者1名と期限が設定されています。また、価格については議論がなかったことにされず、「決定なし」として記録されています。さらに、議論の経緯は説明していますが、会話をそのまま再現してはいません。
各セクションの本当の役割
出席者と欠席者。 形式的な項目ではありません。数週間後にアクションアイテムについて確認が必要になったとき、合意した場に誰がいたのかを示す証拠になります。
アジェンダ。 トピックごとに1行で記載します。書面のアジェンダがなかった場合(実際には多くの会議がそうです)は、実際に議論された内容から組み立て直します。
議論の要約。 最もまとめるのが難しい部分です。会話を文字起こしするのではなく、その場にいなかった人に向けて、何が問題で、主な意見は何だったのかを説明します。各トピックにつき2〜5行で十分です。繰り返し、脱線、誰が誰の発言を遮ったかといった情報は省きます。
決定事項。 最もよく読まれるセクションです。各決定は、それだけで意味が通じる一文にします。例:「納品の確認後、月曜日に発注書を承認する」。決定せずに終わったトピックも、同じように記載しましょう。例:「決定なし — 取引先から改定価格が共有されてから再度議論する」。
アクションアイテム。 すべてのアクションアイテムには、タスク、担当者1名、日付の3つが必要です。「マーケティングでフォローアップする」ではアクションアイテムになりません。「佐藤が水曜日までに運送会社へ金曜日の納品を確認する」なら明確です。担当者のいないタスクは、いつの間にか放置されます。
議事録の送り方(メールテンプレート)
ノートに書いたままの議事録では、合意内容は確定しません。出席者全員に加えて、会議には参加していなくてもアクションアイテムの担当者になっている人へ共有しましょう。
メールは短くまとめます。決定事項とアクションアイテムは本文に記載し、添付ファイルを開かなくてもスマートフォンで読めるようにします。そのうえで、完全版の議事録をPDFで添付します。
件名:議事録 — 取引先レビュー(8月12日)
皆さま
本日の取引先レビューの議事録を添付します。概要は以下のとおりです。
決定事項
- 8月分の納品を受領したことを確認した後、月曜日に9月分の
発注書を承認する。
- 提案された4%の値上げは現時点では受け入れず、書面の原価内訳が
共有されてから再検討する。
アクションアイテム
- 高橋:運送会社に金曜日の納品を確認 — 8月12日
- 鈴木:承認に向けて9月分の発注書を準備 — 8月15日
- 高橋:原価内訳を含む価格改定案を共有 — 8月18日
次回会議:8月19日 16:00、現場事務所
内容に認識と異なる点があれば、明日までに返信してください。
それ以降は、この議事録を確定版として扱います。
よろしくお願いします。
佐藤
最後の一文は、見た目以上に重要です。期限を設けて修正を依頼することで、単に自分が作成した文書が、グループとして承認した記録になります。
よい議事録を台無しにする5つのミス
- 2日後に書く。 記憶はすぐに薄れます。24時間を過ぎてから作成する議事録は推測になりがちです。できれば当日中に送付しましょう。
- 意見を決定事項として記録する。 「鈴木は取引先を変更すべきだと考えた」は議論です。「取引先を変更することが決まった」は決定事項です。この2つを混同すると、実際のトラブルにつながります。
- アクションアイテムに担当者がいない。 「チーム」が担当するタスクは、実際には誰の担当でもありません。
- 詳細を書きすぎる。 1時間の会議で3ページの議事録を作ると、誰も読みません。読まれない議事録は、議事録がないのと同じです。
- 共有しない。 ノートに残しただけの議事録では、合意内容は確定しません。出席者全員に文書を共有し、1日以内に修正がないか確認しましょう。
課題:議事録担当者は会議に集中できない
議事録を作成する人は、考える代わりに会議中ずっと入力することになります。小規模な会社では秘書がいないため、会議を進行する人が議事録の作成まで求められます。その結果、議事録がそもそも作成されないことも少なくありません。
もっと簡単な役割分担があります。会議を録音し、AIに議事録を書かせることです。
録音とAIで議事録を自動作成する方法
MeetNotesのようなAI議事録アプリを使うと、次の流れで作成できます。
- 録音する。 スマートフォンをテーブルに置いて録音ボタンを押します。専用の機器も、通話に参加するボットも必要ありません。対面会議向けに設計されています。
- 文字起こしを受け取る。 会議後、発言者名ごとに整理された会話全文を、タイムスタンプ付きで確認できます。会議で使われた言語に対応し、部屋の中で文の途中に言語が切り替わっても認識できます。議事録は100+の言語のいずれでも作成できます。
- 議事録を受け取る。 上記のフォーマットと同じ構成で、要約、重要なポイント、決定事項、担当者付きのアクションアイテムが作成されます。アプリ内で確認・編集します(文脈を理解しているのはあなたですが、編集にかかるのは40分ではなく2分です)。その後、PDFまたはWordファイルとして、WhatsAppやメールで共有できます。
手作業で作成するはずだったものと同じ、参加者、議論、決定事項、アクションアイテムを含む文書が、会議終了から数分で完成します。しかも、記憶ではなく、実際に話された内容の録音をもとに作成されます。発言者名付きの文字起こしから始まるため、「誰が何に同意したのか」が意見の食い違いになることもありません。
この用途のツールを比較しているなら、専用の録音機器は必須ではないことも覚えておいてください。対面会議向けに、ハードウェア型AIレコーダーとスマートフォンアプリを正直に比較した記事も公開しています。
よくある質問
MoMは何の略ですか?
MoMはMinutes of Meetingの略で、会議後に共有する記録を指します。参加者、議論した内容、決定事項、各フォローアップ作業の担当者を記載します。meeting minutes、つまり議事録と同じものです。
議事録のフォーマットとは?
標準的な議事録のフォーマットは、会議名、日時、場所、参加者、作成者を記載するヘッダーと、アジェンダ、議論の要約、決定事項、担当者と期限付きのアクションアイテム、次回会議の5つのセクションで構成されます。上のフォーマットをコピーして記入してください。
議事録と会議サマリーの違いは何ですか?
サマリーは議論を要約するものですが、議事録は正式な記録です。議事録には必ず参加者、決定事項、担当者と日付付きのアクションアイテムが含まれるため、後から合意内容について意見が分かれたときに確認できます。サマリーだけではそこまでの役割を果たせません。
議事録をメールで送るにはどうすればよいですか?
24時間以内に、出席者全員とアクションアイテムの担当者へ送ります。スマートフォンで読めるよう、決定事項とアクションアイテムをメール本文に記載し、完全版の議事録をPDFで添付します。修正があれば指定した期限までに知らせてもらい、それ以降は議事録を確定版として扱うことを伝えましょう。上にコピー&ペーストできるメールテンプレートがあります。
議事録はどのくらいの長さにすべきですか?
一般的な1時間のビジネス会議なら1ページ、長くても2ページ程度です。各アジェンダ項目の議論は2〜5行にまとめ、決定事項とアクションアイテムは短い箇条書きにします。読むのに10分以上かかるなら、長すぎる可能性があります。
議事録は誰が書くべきですか?
従来は、議長が会議開始前に担当者を1名指名します。実際には小規模なチームほど、会議を進行する人が議事録まで担当することになり、そのため議事録が作成されない会議も多くあります。会議を録音すれば、この役割分担自体が不要になります。誰かが参加を諦めて議事録を書く必要もありません。
AIは本当に正確な議事録を書けますか?
実際の会議を正確に記録した文字起こしをもとにすれば可能です。MeetNotesのようなアプリは、会議を録音し、発言者名付きの文字起こしを作成したうえで、決定事項と担当者付きのアクションアイテムを含む議事録の下書きを作成します。共有する前に、文脈を理解しているあなた自身が下書きを確認してください。ただし、確認にかかるのは1時間ではなく数分です。
